弦によって音の響きが違うのですが、どの様なときにこうなるのでしょうか?
これは、本当にいろいろなことが考えられるので僕が思いつく範囲で答えてみますね。
・弦の種類が違ってませんか?テールピースの弦が止まっているところを見てみてください。弦の一番下の所に糸がまいてあるのが分かりますか?その糸の色が弦によって違っていたら弦の種類が違います。同じ種類にすると音も統一されるでしょう。
・駒の位置は合ってますか?ちゃんと正しい位置についているかを確認しましょう。分からない場合は、専門家に見てもらった方が良いです。駒の正しい位置が分かっても安易に弦を緩めて駒をはずしたりしないようにしてください。魂柱が倒れることがあります。
・魂柱の位置は合ってますか?左側のF字孔から中を見ると中に表板と裏板の間に棒がありますよね。それが魂柱です。それが駒の真下とかにはついていませんか?そうなるとあるひとつの弦だけ強い音が出てしまいます。
・弦を押さえたとき弦によってテンションが違いますか?これは駒が正しくセッティングされているか、指板の形状は正しいのか、上駒の形は正しいのか、などの原因が考えられます。この辺の調整は専門の方に相談しなくてはいけませんね。
いろいろ書いてて思ったのですが、弦の種類のところ以外は専門の楽器屋さんに任せたほうが良いと思います。楽器の構造に精通している方ならともかく弦楽器は自分でいじれる範囲はとても狭いのです。へたにいじると取り返しのつかない事態になることも!これは僕が中学生の時のことですが、実は・・1台楽器をだめにしているのです。(母校の後輩よ、ごめんなさい)で、実体験をふまえつつなので説得力あるでしょ?あとは奏法の問題もあるかもしれません。開放弦の練習を地道にやると改善されることもあると思います。
さて、いろいろ書いてきた後になんなんですが、実は弦楽器って弦によって音が変わるんですよね。というか、弦によって音色に差があります。例えば、G線は明るくて強めの音、D線はやわらかめ、A線は楽器によりますが大きくて強い音になりやすいですね。E線は楽器の調整によるのでなんともいえません。
この特色を利用して演奏することも多いです。ただ弾きにくいくらい弦によって音が違うのは問題ありです。その場合は専門家に調整を依頼したほうが良いと思います。
前田 芳彰