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フルートの基本メンテナンスについて|フルート|東京佼成ウインドオーケストラ Tokyo Kosei Wind Orchestra
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Q & A by TKWO Players
奏法Q & A

fluteフルート

春ですねぇ♪来月以降には新入生や新団員が入ってきて、先輩になる!・・・かもしれないというフルートパートの皆さんのために、今日は『フルートの基本メンテナンス』について語らせていただきましょう。

まずは、楽器に触れる前の「歯磨き&手の洗浄」。必ずしている人はどのくらいいるでしょう?当たり前のようでも実際していない人がとっても多い!楽器使用後に楽器を丁寧に拭くだけでなく、使用前に自分の口と手を清潔に。楽器の汚れ方、調整などもかなり変わってきます。
次に、楽器を組み立てるときの注意。接続部同士を斜めに構えて差し込んでいるのをよく見かけますが、まっすぐ入るよう丁寧に回しながらセットしましょう。接続部が微妙に凹んだり曲がったりすると、スムーズに接続できなくなったり、抜けやすくなったりしま
す。
それから次は頭部管です。キャップをしめても、いつまでもクルクル回ってしまう日がやってくる場合があります。これは頭部管の中のコルクが老化して緩んでくるからです。
私も年に1~2度、交換します。キャップが回りやすくなると、反射板の位置が狂いやすくなり、気付かないうちに位置が狂ったまま演奏してしまうことも。その際、音域によって音程がかなり悪くなるので重大な問題です。普段からキャップのしまり具合や反射板の位置をチェックしましょう。

次はメンテナンスではありませんが、楽器を組み立てたときの頭部管の角度と抜き具合です。毎回ぴったり同じ角度に組み立てて演奏できていますか?「微妙に1ミリ2ミリの角度差があるかも~」という人は要注意です。楽器の彫刻ロゴや、キズの位置などを目安に・・・では、毎回少しずつ違う角度で練習してしまうことになります。
これでは楽器の構えが安定しにくく、良い音を作る息の方向も見つけにくくなります。
毎日ピッタリ同じ角度で演奏するのも上達の秘訣です。頭部管と管体の接続部に2カ所、出来るだけ近い位置に印(マニキュア等)を自分で付けておきましょう。
そして抜き具合ですが、楽器の長さが標準で、441~443以内のチューニングでありながら、1センチ以上抜いているという人は、これまた要注意。人それぞれとは言え、構え方、楽器の角度、息の方向などが自分に適していない可能性があります。「音程が高いと言われるから・・・」といって抜いてばかりいると、美しい音から遠ざかってしまいます。抜くのを1センチ以内におさめて、フォームや吹き方で音程をつかむ努力を。

最後はキー部分について。フルートのメカ部分は、楽器の中でも特に繊細です。
目でわからないタンポの凹凸、隙間によって音質が悪くなったり音が出にくくなります。
ですが、あまりにも繊細なバランスなので、狂っていることに気付かないことがよくあります。その場合、自分のテクニックのせいだと思いこんでしまい、本来の原因のキーを無意識に強く押さえる癖がつくので危険です。
?と感じたら、マメに調整してもらう習慣をつけましょう。

以上、かなり基礎的なメンテナンスについてでしたが、この機会にぜひ再確認と新しい団員への最初の指導として役立ててくださいね♪みなさんの更なる上達をお祈りしています!

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