コンクールで歌劇『トスカ』より"テ・デウム"
(プッチーニ作曲/鈴木英史編曲)をやるんですが、
フルートとテナーのソリの場面でどのように
ビブラートをかけたらいいのかわかりません。
一拍にどれくらいかけるのがいいでしょうか。
ヴィブラートをかける時に"このようにかけなくてはいけない"
といったような禁則は特にありません。
同時に"このようにかければ正解"という答えもありません。
いわば『答えのない問題』ということです。
ヴィブラートは、その奏者の個性が大変表れます。
禁則や正解が無いからこそ、自由にかけられるのだと思います。
一般的には、気持ちを込めたい時にかけるというような使い方が
多いと思いますが、あまりご自身でイメージが湧かないようでしたら、
どうぞ色々なプレーヤーの演奏をたくさん聴いて勉強してみてください。
この時にフルートだけではなく、他の管楽器や、ヴァイオリンやチェロなどの
弦楽器、そしてソプラノやテノールなどの声楽まで、様々なヴィブラートを
聴いて情報を仕入れることが、想像力を豊かにしますよ。
フルート・ピッコロですと、比較的高音域のヴァイオリンなどが大変勉強に
なると思います。
よく言われていることでは、"テンポの速い部分ではヴィブラートの波も速く、
テンポが遅い部分では波も遅くなる"ということがあります。
が、これを決して鵜呑みにしてほしくありません。
それは、あくまで一例だからです。
やりすぎということで言えば、例えばゆったりと抒情的に歌い上げる部分で、
かなり遅く幅の深いヴィブラートをかけすぎると演歌のような感じになってしまいます。
ただ、これも"禁則"ではないのです。
かけ方が分からないと思っている部分に似た、別の曲の演奏などを参考に
しながら、ご質問者様自身のアイデンティティが出るようなヴィブラートを
どうぞ研究されてみてください♪
【Fl.&Picc.丸田悠太♪】