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オーボエ006|オーボエ|東京佼成ウインドオーケストラ Tokyo Kosei Wind Orchestra
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Q & A by TKWO Players
奏法Q & A

oboeオーボエ

音が大きく出ません。どうしたらフォルテがでますか。また響きのある音はどうやったら出るのでしょうか。

まず、響きのある音で吹くにはいくつかのチェックポイントがあります。まずは正しい奏法で吹く事が必要です。

ブレスはきちんと腹式呼吸で取っていますか?アンブシュアはしまりすぎていませんか?余計な力は入っていませんか?姿勢が悪くなっていませんか?

この辺りのことは個人差もありますからここで語るのは余計な誤解を生みかねないので敢えて書きませんが、近くの誰かプロの先生に見ていただくのが近道だと思います。

さて、吹奏楽におけるオーボエはオーケストラにおけるそれと、かなり状況がかわります。オケではffだといえる位の音量で大体mf位に感じます。しかし、ppは変わらず必要です。つまりダイナミックレンジがかなり必要になってくるのです。しかしオーボエという楽器の特性を考えると限界もあります。僕(宮村)も入団したてなので(執筆当時)色々試している最中なので一概に言い切れませんが、今のところの考えで書きます。

合奏でff以外のテュッティなら聞こえるはずと先輩に言われたとのことですが、それには二つの間違いがあります。第一に朝の目覚時計じゃないんですから聞こえりゃ良いってものじゃありません。例えばppとかいてあるならクラリネットと同じくらいのppだって出さなければなりません。そのときには意識して聞かないと聞こえないくらいかもしれません。かといって、ffの大テュッティでだって聞こえなければならないときもあります。

今、自分は全体の中で何を役割としているか考えましょう。フルートやクラリネットと一緒に美しいメロディを奏でているならそこへ溶け込むようにそして同じように歌い、ユーフォニアムなどと対旋律を奏でるときは主旋律を邪魔しないように、そして大本命のソロ(!!)、ここぞとばかりに吹く訳ですが、これも嬉しいからといってただ大きく吹いてはいけません。

つまりどこでもそこにふさわしいニュアンスを心掛けましょうということなのです。これは響きや音量と無関係に感じるかも知れませんがこれこそ響きのある音で吹くと言うことの秘訣なのです。例えば酢と油と卵の黄身でマヨネーズができますね。酢と油は要は水と油、そのままではまざらず、美味しくありません。ところがそれを卵をあわせると素晴らしいものができあがります。オーボエの演奏も同じでただ大きくしようとすると程よさを通り越して分離してしまうことすらあります。それではまずいですね。分離してしまうとどちらも死んだも同然になってしまいます。そこで卵の黄身が必要になってきます。さて、それはなんでしょう?それはみんなの心の中にあります。音楽のイメージと思いやりです。自分と周りの表現に違いはありませんか?

そしてそれには、演奏中、今必要な音色はどんな色かということをいっぱいイメージしていろいろ試すことが必要です。普段の練習からそのイメージに合う音を試みてみて下さい。それにはイメージの元も必要です。色々なCDを聞いたりしてイメージの色も増やさなければなりません。

これらのことを踏まえてこれからの練習にはげんでください。

PSドレッシングは酢と油だけで旨いじゃないかとかいじわるはいわないでネ

宮村 和宏

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