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克服!苦手ポップス

小倉貞行(Tuba)
2002.3.31

「ポップスはどうも苦手」と思っている方のために『ポップス克服法』をお話ししましょう。ポップスが得意な方は読む必要ありません。「クラシックはいいけど、ポップスはどうやって演奏していいかわからない」という方のためです。
例によって大変個人的見解です。

○ポップスはプロのクラッシック奏者も苦手?
プロのクラッシック奏者もポップスが得意とは限りません。それは本場アメリカでも同じです。オーケストラ奏者でも別格にポップスがうまい人もいれば不得意な人もいるのです。

○練習して覚える
ではどうやって演奏できるようになるかというと、練習するのです。特にポップスがクラッシックと違う点はリズムの取り方や音符の吹き方です。ある程度は理屈がありますが、後は練習して体でリズムを覚えているのです。

○リズムパターンはセクションで決める、合わせる
特にブラスセクションにはいろいろなリズムパターンが出てきます。例えば、
『この8分音符は長く、4分音符は短く』
『ダーダ・ダーダという感じで』
という様にセクションで音符の吹き方を細かく決めて下さい。そしてセクションで何度も
練習してリズムパターンを覚えてしまうのです。

○スウィングする?
ポップスは何でもスウィングしてしまう人がいますが、それは間違いです。例えばラグやロックではスウィングしません。ポップスは自由、といっても最低限のルールは覚えるようにしましょう。

○クラッシックの先入観を捨てる
クラッシックではやってはいけないとされる奏法を使うこともあります。例えば「舌で音を止める」などです。「音を飲む」ようにとても短く切ることもあります。
また、「8分音符をテヌートで、4分音符はスタッカート」というようにクラッシックとは逆のアーティキュレイションにすることも多いのです。クラッシックの先入観は捨てないと理解できないこともあります。

○まず言葉や歌
何故こんなにリズムが違うのかというと、クラッシックはまず楽譜があり、その音符上に言葉が付きますが、ポップスはまず言葉や歌、リズムがあり、そこにクラッシックの音符表記を当てはめたため、完全には表現しきれないためだと思います。例えば「ダーダッ」というリズムは「テヌートとスタッカート」でしか表現できないのです。

○とにかく聴いて覚える、歌って覚える!
ですから一番いいのはとにかく本物を何度も聴いて覚えることです。また、歌詞がついている曲なら、できれば原語で歌ってみてください。そしてそのまま演奏すれば一番本物に近くなるでしょう。ポップスの場合、楽譜はできるだけ近い表現をした記号だと思っていいと思います。

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