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アンコンに向けて・・・今やるべきこと<金管編>

安藤真美子(Trumpet)
2003.11.9

全国の吹奏楽部の皆さん、アンサンブルコンテストの時期がやってまいりました。
私も中学生の時、冬のさむーい体育館で、ちっっっっちゃい電気ストーブ1つ(はっきり
言って役に立ってなかった!!)で凍えながら練習したことを思い出します。
今回佼成の金管奏者の方々から、日々練習に励む皆様へのアドバイスをいただきました。
是非参考にしてみて下さい!

・三大要素
「音程」「リズム」「バランス」、これは音楽すべてに共通することですが、
少人数でのアンサンブルの場合、当然一人一人の責任が大きくなります。
バランスについては、演奏していく中で作っていくのも大切ですが、並び方によっても
聞こえ方が全然ちがいます。本番で演奏する場所の条件なども踏まえて、
バランス良く聞こえる並びを考えてください。例えばホルンは、ベルが客席に向く
下手側と後ろを向く上手側でまったく変わります。
曲に合った、効果的に聞こえる場所で!

・呼吸を合わせましょう
アンサンブルの基本です。ブレスも音楽のうちです。指揮者がいませんので、
みんなで呼吸を合わせ、テンポ感を同じにしましょう。
そして心のアンサンブルを。(いいこと言う!!)
合図を出す人は、自分のブレスと動きが合っていますか?
曲のテンポを正しく示していますか?
試しに鏡に向かって、自分が自分の合図で出られるかどうかやってみてください。

・ペース配分を考えて
途中必要以上にがんばりすぎて、肝心なクライマックスで撃沈・・・なんてことは
避けたいものです。その曲の一番大きなダイナミクスの箇所を基準に、
各部分の音量を計画的に。
そして楽器の持つ音色を大切にしましょう。例えば、ホルンとトランペットだったら、
トランペットの方が大きな音がでるのがあたりまえです。
ムリな音量を求めて音が汚くなってしまっては台無しです。

・役割
メロディーを吹く時には、伴奏パートのリズム、テンポ、ハーモニーに
気持ちよく乗っかって演奏しましょう。
伴奏の時には、テンポキープ、メロディーとの音量バランスなどに気を付けて。
とにかくよく聴き合って、お互いが合わせる努力をしましょう。

・録音してみよう!
練習を録音し、自分たちの演奏を、お客さんになったつもりで聴いてみましょう。
リズムや音程の問題は、吹いている本人が自覚していないことがよくあります。
その場合先生から100回「リズムが悪い」「音程が悪い」と言われるよりも、
録音を1回聴く方が効果的です。客観的に聴くことで実感し納得するのです。
練習して良くなったと思ったらまた録音。それを繰り返すことで、どんどん上達していき
ます。なにせ100回が1回で済むんですから(笑)
また、曲のイメージや、よりかっこ良く聴かせる為のアイデアも浮かんでくるでしょう。
先生に言われるままにやるのと、自分たちが気付いて納得して演奏するのでは、
なんといっても説得力が違います!

・その他
トロンボーンのスライドを動かす速度が遅いと、他のピストン楽器と合わなくなることが
ありますので、気を付けて下さい。

本番のステージには、イスや譜面台がすでに並んでいますが、出ていってお辞儀をしたら、
それらの位置を直して、いつもと同じ感覚で演奏できるようにしましょう。

演奏曲を決めるにあたって、Robert King が出している
「BRASS PLAYERS GUIDE」という、ソロからアンサンブルに至るまでの
レパートリーすべてがわかるカタログがあります。大きな楽器屋さんなどで
購入できます。また、CDも沢山出ています。今年はもう間に合わないでしょうが、
アンコンにおける金管アンサンブルは、どうも曲が偏りがちなようですので、
是非参考にして、次回以降、新しいものに挑戦してみて下さい。

それではアンサンブルを楽しんで下さいね!!

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