Community

アンコンに向けて・・・今やるべきこと<木管編>|メルマガ ワンポイントレッスン|東京佼成ウインドオーケストラ Tokyo Kosei Wind Orchestra
HOME > コミュニティ > 奏法Q&A > メルマガ ワンポイントレッスン

Q & A by TKWO Players
メルマガ ワンポイントレッスン バックナンバー

アンコンに向けて・・・今やるべきこと<木管編>

大浦綾子(Clarinet)
2003.11.16

みなさん,こんにちは。
秋も深まり,そろそろアンコンのシーズンがやってきますね。
さて,先週の金管編に続き,今週は木管編です。

アンコンに出場するみなさんなら,もう曲も決まって練習を始めていることと思います。
でも今やってほしいのは,もう一度自分のパートを見直すということです。
いくらアンサンブルの練習をしようとしても,自分のパートに吹けないところがあったりリズムのあやしいところがあるのでは,それに気を取られて他のパートを聞く余裕がありません。みんなで合わせる時には,自分のパートは完璧に吹けるようになっているようにしてください。
自分の楽譜をさらうのはもちろんですが,できればスコアを見て曲の分析ができるといいですね。「分析」というと難しそうですが,そんなことはありません。
メロディーのわかりやすい曲ならば,スコアの中のメロディーラインを蛍光マーカーなどで塗ってみてください。自分がメロディーを吹いてるのはどこなのか,自分が伴奏のときに誰がメロディーを吹いているのか,一目瞭然です。
リズムの複雑な曲ならば,スコアをよく見て,自分が伸ばしている時に動いている音や,自分のリズムに絡んでくるパートの音を,自分のパート譜に書きこみましょう(リズムだけでいいのです)。
とにかく,合わせをするまでに,自分のパートだけでなく,全体がどんな曲なのかがなんとなく解っていることが大切です。もし音源があるのなら,聴きまくってください。

さあ,いよいよ「合わせ」ですが,「合わせる」ということは,「他の音を聴きながら吹く」ということです。楽譜を目で追いながら自分以外の音を聴き,どこで誰が大切なことをやっているかを聞き分ける余裕が必要になってきます。
ここで先ほどやった「分析」が役立ちます。
もし自分が伴奏にまわっているとき,メロディーを吹いているパートが書き込まれていたら,自然とそこに耳がいくし,スコアを見て書いたはずのリズムとちがう音が聞こえてきたら,そこを取り出して練習することができます。

それから,同属楽器のアンサンブルで1番パートを吹いている人にありがちなのは,「自分が大事なパート」と思うあまり,大事じゃないところまで大きく吹いてバランスを壊していることがあります。アンサンブルに「一番大事」なパートなんてありません。全部のパートが同じように大事なんです。

ぜひやってほしいのは,
・メロディーだけ取り出してつないでいく
・伴奏だけで演奏してみる
・一つの和音を取り出してとことん合わせる
などの細かい練習です。
時には,たった一小節だけを何度も練習することもあるでしょう。
全員で最初から最後までダラダラ通して吹いているのは練習ではありません。

そして,なんとか最後まで通るようになったら,ぜひ録音してみんなで聴いてみてください。吹いているときには気付かなかったことが聞こえてきますよ。

最後に,いい演奏をするために一番大切なことをお教えしましょう。
「その曲を好きになること」です。
金賞めざして頑張ってください!

キーワード検索
楽器別