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Esクラについて

松生知子(Clarinet)
2007.4.29

桜も散り、もう4月も終わろうとしていますが みなさん新しい生活には慣れましたか?
今回は、今までB♭クラを吹いていたけれどこの春からEsクラを吹くことになった・・・なんていう皆さんの為に、とっておきのコツをお話します!

まず、B♭クラのマウスピースは自分の物を持っているけれどEsクラに関しては学校の物を使っているという方。長年使われてきたマウスピースにはご注意を。先端が擦り減りすぎていたり、誰かが歯をぶつけた拍子に欠けてしまっているものがあります。そういったマウスピースではコントロールしにくく、雑音が交ざる原因にもなります。マウスピースの先端のチェックをし、状態の良いものを使うようにしましょう。

次に音色ですが、Esクラといえばなんといっても高音や鋭くきわだった響きが魅力です。・・・ですが常に鋭い音をだしていて良いわけではありません。
曲によっては、どんなに高い音でも柔らかい音色を要求される場合が多々あります。そこで柔らかい音を出すには・・・やさしく、柔らかい息で吹くことです。
そんなことあたりまえじゃんと思った方、いえいえEsクラではそれをやりすぎ?!と思うくらいオーバーにやらなくてはなりません。
先程も言いましたが、EsクラはB♭クラに比べて鋭くきわだった響きが特徴なんですから(笑) でも意識して柔らかい息で吹いていると今度は高音で、柔らかい音どころか音自体出ない!なんてことに・・・。高音は息のスピードで出す部分もあるので当然です。だからといって息のスピードを優先すると音が鋭くなってしまいます。
ここでとっておきのコツを教えちゃいます♪息のスピードのかわりに口で支えて高音を出してみましょう。ただ、そうするとすぐに下唇が痛くなってしまいますよね。そこでアンブシュアです。 B♭クラと同じ深さでマウスピースをくわえている方、それよりも下唇の巻き加減を浅くして、全体的にも若干浅めにくわえてみてください。そうすると あまり意識しなくても強めにマウスピースをくわえることができ、高音の支えになります。 私もこうやってB♭クラとEsクラのアンブシュアを使い分けています。

そして最後にみなさんが一番苦労すると思われる音程です。EsクラはB♭クラに比べて少々音程が不安定で、ただ普通に吹くととんでもない音痴ちゃんになってしまいます(泣)いろいろなキーを押したり、リングをふさいだりして音程の上げ下げの研究をされている方もいらっしゃると思います。でも、音程を上げるにはそれで良いのですが、下げるには替え指だけでは不十分です。そういう時は・・・口で下げるのです!実はEsクラは口で音程を変えやすい楽器なんですよ♪
音程を下げたい時、普段の吹き方から「オー」に近い口に変えてみてください。(あくまでイメージ) 音程が下がるはずです。
ただし、一番大切なことは 曲の場面、周りの音色にあった音で溶け込むように、又は乗っかるように吹くこと。そうすると少しぐらい音程が違ってもあまり気になりませんし、合っているように聞こえるものなのです(笑)。

いろいろEsクラに関して話しましたが、みなさんの参考になると嬉しいです。Esクラの楽しみを見つけて頑張ってくださいね。

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