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新年度に備えて楽器の点検をしよう!<金管編>

並木博美(Horn)
安藤真美子(Trumpet)
玉木優(Trombone)
岩黒綾乃(Euphonium)
小倉貞行(Tuba)

今週は、金管編です!木管に比べて大体がアバウトではありますが(^_^;)いくつかは大切なチェック項目がありますよ!!
金管全体で共通することもありますから、他の楽器についても読んでみて下さいね♪

ホルン(並木博美)

★スライドグリスはきれいな布で汚れを落としてから「指で」塗ろう!
★ロータリーがカチャカチャ言うようになったらオイルをさそう。時々止まる
ようならリペアに出して下さい。
★ロータリーを押した感じが「ぐにゃっ」とするようなら、グリスが溜まって
いる証拠です。スライドに塗ったグリスが夏溶けてロータリーに溜まり、冬に
それが固まるのです。そうなったら、スライドを全部抜き、その穴からバルブ
オイルを指を動かしながらさすと溜まったグリスが溶け、改善されます。オイ
ルの量は、グリスが溶けるまでたっぷり。5滴が目安。後でそのオイルは抜きま
しょう。

トランペット(安藤真美子)

以下の5項目は、古い楽器を使っている人ほどしっかりチェック!
★ハンダが外れていないか
★スライドがすべてスムーズに動くか
★管を曲げてあるところ、細い部分にへこみはないか
★ウォーターキーのコルク(ゴムの場合もあります)が減りすぎていないか

どれか一つでも当てはまるようなら、楽器屋さんで直してもらいましょう。

次に、みなさんでチェックです♪
★マウスピースと主管を外して、マウスパイプをのぞいてみます。汚れがこびりついていませんか?最近はトランペット用のスワブという便利な物も売っていますので、マウスパイプはこまめに掃除しましょう。
放置すると、やがてグリスのかすなどと一緒にバルブにたどりついて動かなくなったり、音にも影響します。
★3番管のストッパーのネジをなくしていませんか?2つついているBachなどは、きちんと2つそろっていないとダメです。知らない間に3番管がストンと落ちて管がつぶれるなんてことも!
★マウスピースの先は、断面がちゃんと丸いかどうか確認しましょう。落としたりぶつけたりすると、へこんで音が変わってしまう場合があります。
★オイルをさしてもバルブの動きが悪い時は、汚れているか、サビがついている可能性があります。黄色っぽい、または緑っぽい拭いても取れない汚れはサビです。楽器屋さんで研磨してもらいましょう。

日常のお手入れの注意
★バルブオイルは、違う種類を混ぜると動きが悪くなる場合がありますので、オイルを変える時はクロスできれいに拭き取ってから。
★1番管、3番管は、グリスではなく、バルブオイルまたはスライド用オイルを使いましょう。

トロンボーン(玉木優)

★スライドのロックを外して内管を持ち上げた時に、外管が一緒についてくるようなら、掃除棒を使って掃除して下さい。それでもだめなら楽器屋さんへ。
ぶつけたり落としたりしなくても、長年使っていると、腕の動きのクセで、わずかに右に曲がることがあります。
★大きな凹みは直そう。
★バルブは、動きが悪い、息が抜けないなどの症状がある場合、楽器屋さんで見てもらおう。

とにかくスライドが命!大切に!

ユーフォニアム(岩黒綾乃)

★ピストンのガイド(爪)がプラスチックの人は、減っていないかチェックしましょう。ひどいとピストンが回ってしまう場合もありますが、そうなったら交換しましょう。
★ピストンの動きが定まらなくなったらバネの交換時期です。
★汚れはよく拭き取りましょう。特に1番ピストンは汚れがつきやすいマウスパイプから直接繋がっているので、こまめにお掃除。ピストンホールの中もきれいにして下さいね。
★グリスは楽器に合ったものを。スライドがスカスカの場合は固め、逆なら軟らかめ・・など、いろいろな種類があるので、楽器屋さんに聞いてみましょう。
★音に影響するほどのへこみ、(マウスパイプなどは特に影響大)は直しましょう。

テューバ(小倉貞行)

★ピストンのチェック
ピストンが動かなくなっては大変です。定期的にバルブオイルを注しましょう。
それでも動きが悪い場合は汚れや古いオイル、スライドグリスがピストンに入ってきている、などが考えられます。柔らかい布やぺーパータオルなどでよく拭き取り、新しいオイルを注してください。

★ロータリーのチェック
ロータリーはピストンほど頻繁にオイルを注す必要はありませんが、やはり定期的に注してください。
楽器を横にして抱えて、2番管の調節管を抜くと注しやすいと思います。
ロータリーにはできれば3種類のオイルを使ってください。
それぞれオイルの粘度が違います。
・ロータリー内部には普通のバルブオイル
・ロータリーの心棒の部分にはロータースピンドルオイル
・ジョイントの部分等にはレバーオイル

★調節管のグリス
調節管も時々グリスを塗らないと抜けなくなって大変です。スライドグリスを塗ってください。
古いグリスを拭き取り、管の中にはみ出したグリスをきれいに取りましょう。

★マウスピースのそうじ
楽器を吹く前には歯を磨くのは当然ですが、それでもマウスピースの中は汚れてきます。
マウスピースブラシなどを使ってきれいにしてください。

★唾抜きのコルクのチェック
楽器から息が漏れる場合、これをチェックしてください。
コルクを交換するのがベストですが、紙を挟んで応急処置をすることもできます。

★ハンダのチェック
テューバの場合、ハンダが外れていたりネジなどが緩んで音に共鳴してしまうことがよくあります。
疑わしい場合は人に聞いてもらうなどチェックしましょう。

★楽器全体のそうじ
テューバは楽器が大きいので大変ですが、数ヶ月に一回は管の中の掃除、一年に一回は水を通してください。
水を通す場合はピストンや管を全部外し、お風呂場などで十分注意して水を入れてください。
通した後よく乾かすのもお忘れなく。

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