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質問にお答えする前に、あなたは色々な音に対するイメージをすでにお持ちなのですが、それが固定観念になっていませんか？

まず、「吹奏楽的なまろやかな音」というものを私は考えたことはありません。音色や音質は演奏形態で決めるのではなく、その作品によって変幻自在に変わるべきです。だから、色々な音が出せるようになりたいですね。

「まろやかでない音が出てしまう割に抵抗は小さいわけではなく」・・・抵抗が大きいと柔らかい音が出るものだと思っていませんか？そんなことはありません。余計な抵抗はない方が、柔らかい音もはっきりした強い音も、よく響く良い音が出ると思います。

でもあなたは、理想の音のイメージという物をはっきりと持っていらっしゃるようですので、そこに近づける為にはどうすればよいかを考えてみます。

それらを踏まえていただいた上で読んで下さい。

「思い当たる原因を教えてください」

多分、リードとマウスピースの関係がうまく行っていないのだと思います。マウスピースを1つに固定せずに、色々他の物を試してみましたか？同じ機種でも個体差は大きいです。

「プロの方々は、リードにハズレなんてものはなく、一箱すべてを使いこなすんですか？」

そんなことはありません。ひと箱すべて、本番では使わないこともあります。練習では使ったりしますが、ひどいときには練習でも使えないことさえあります。5枚でいくら、と考えずに、1枚ン千円、と考えて大事に使います。

「革のリガチャーの特徴を教えてください」

僕は金属の物を使っています。皮のものは、(僕にとっては)音の立ち上がりがはっきりしなくなるような気がして、使っていません。

でも「音が柔らかくなり、コントロールもしやすくなる」と、使っている人もいます。

参考までに私のセッティングは、ルソーの6Rか、ヤナギサワの特注ものに、リードはリコのレゼルブの4かヴァンドレンの3半、リガチャーは石森かヤナギサワかBG(いずれもテナー用の金属製)です。別にこれが最高とは思っていませんので、自分の理想を求めて下さいね！

栃尾克樹