tubaテューバ
いい音色とはどういう音ですか?そして音色を変えるにはどうすればいいんですか?
「どういう音色を出せばいいのでしょうか」という質問を受けることがありますが、「明るい音」や「暗い音」など音色を言葉で表現すると、言葉からくる先入観や主観が入ってしまいます。その人にとって最高の音色は、楽器を一番自然に鳴らしたときの音だと思います。楽器は共鳴箱と同じです。よく共鳴するように鳴らしてください。また、ソロのCDなどを聴いて好きな奏者の音を手本にし、同じような音色を出せるように練習するのもいいと思います。私自身も学生時代ロジャー・ボボのレコードをすり減るほど聴いて、結局留学までしてしまいました。
音色を変えるのは、「いい音色を出そうとした結果」だと思います。声ほどではないですが、その人が持って生まれた音色もある程度あると思いますし、その楽器が持っている音色もあります。あまりかけ離れた音色を出そうとするのは危険です。例えば小さい楽器を使っているのに極端な重量感を出そうとする場合などです。プロは楽器を何台か持っていて、必要に応じて使い分けています。
小倉 貞行