clarinetクラリネット
2か月前に定演が終わりました。
そこでコラール系の曲でプロの先生方が吹いてらっしゃるところに団員数人が加わって吹くフレーズがありました。
私はクラパートの中でただ一人、クラリネットの先生と二人でそのフレーズを吹いたのですが、ずっと音色が溶け合わないままでした。2本で鳴っているのがまるわかり。でも、わんわんといったピッチのズレはなかったのでピッチ自体はあっていたと思います。
クラの先生はエーラー式の楽器でマウスピースもヒモでリードをとめるタイプ。音色もドイツやウィーンの太い音色です。しかし私はクランポンのR13使用で昔から明るい音色です。
音色の違いでこのように聞こえることはあるのでしょうか。先生からは「問題ないですよ」と言っていただけたのですが、なんか自分で納得できなくて。音域としてはシャリュモーのド~開放のソ、その上のラまでの限られた音でした。
それはきっと、「音色」ではなく「音質」が揃っていなかったのかもしれません。
「音色」と「音質」は違います。
私は「音色」は人それぞれ違っていていいと思います。
先生のような暗い音が好きな人もいれば、
あなたのような明るい音が好きな人もいますよね。
でも「音質」は、良いか悪いかの二つで、もちろん良くないといけません。
良い音質というのは、その楽器の一番良い響きがする音です。
例えば二人で演奏する場合、二人とも良い音質で響かせていれば、
二人の音色が違っていてもちゃんと溶け合って聞こえます。
これは違う楽器とのアンサンブルでも言えることで、
楽器が違うと当然音色は違いますが、お互いの楽器がちゃんと響かせて吹いていると
溶け合って聞こえます。
合奏では大切なことですね。
あなたがもし溶け合っていないと感じたなら、響きが足りなかったのかもしれませんね。
大浦綾子