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クラリネット278|クラリネット|東京佼成ウインドオーケストラ Tokyo Kosei Wind Orchestra
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Q & A by TKWO Players
奏法Q & A

clarinetクラリネット

高校でクラリネットを吹いています。新体制になり、パートリーダーとトップを任されました。立場上、常に良いリードで、良い音をだして、みんなの手本にならなければといつも考えていますが、リードの調子が悪いときはとことん悪く、音も自分の吹きたい音がでなくてとても辛いです。合奏やパートも多く、すぐにへたります。バンドレンV12の3を使っていますが、常に良いリードで良い音がだせる安定感というものはどうすればもてるようになるでしょうか?リードのことでいつも悩んでいます。リードに関することをたくさん教えて頂けると嬉しいです。よろしくお願いします。

常に良いリードで良い音を出す......私もそうありたいものです(>_<)
リードに関しては、あなただけではなく、私も含めみんなが苦労していると思います。
少し長くなりますが、私のリード管理方法を書きますので、参考にしてみてください。

まず、リードは全部が吹きやすいわけではないので、リードを選ぶ時は(お金はかかりますが)ある程度の数の箱を開ける必要があります。
私の場合、一箱の中に吹きやすいリードは2~3枚で、一度に2~3箱開けます。

良いリードの条件は二つです。

1)反応が良い
2)程よい抵抗感がある

「反応が良い」とは、吹き込んだ時すぐにリードが振動してくれて、吹き込めば吹き込むほどどこまでも息が入って行く感じのものです。
次に「程よい抵抗感」とは、自分にとって吹きやすく良い音のする抵抗感があるもの。
いくら反応が良いからといって、薄すぎるリードは音がビャ~ッと開いてしまうし、厚すぎるリードでは息も持たず苦しくてやりたいことができません。
「反応」は良いか悪いかしかありませんが、「程よい抵抗感」は人それぞれ違います。
ただ、リードは吹いて行くうちにだんだん薄くなってきますから、この時点では「少し厚いかな?」というものを選んでおきましょう。

さて、良いリードを何枚か見つけたら、それを少しずつ吹きながら"育てて"いきます。
新しいリードは少し吹くと先の方が水を吸って透けてきますね。そうなったらすぐ休ませて乾かしましょう。
その時、平らなところにリードの裏を押し当てておくことが大切です。
リードは裏が平らなことが重要なのです。ですから普段保管するのは、ガラスの上にリードを置いて上から蓋で押さえるタイプのリードケースをお勧めします。

リードが乾くまでローテーションすることを考えると、良いリードを何枚も持っている必要があります。
それを少しずつ吹いていくうちに、長時間吹いても先が透けなくなってきますので、そうなれば本番で使ってもかまいません。
その頃がリードの絶頂期で、それぞれのリードの特徴も分かってきていますから、あとは曲に合わせて吹きやすいリードを選びます。

リードを育てるためにかかる日数は人それぞれですが、私の場合5日程度なので、大事な本番がある時は、ちょうど本番の頃リードが育つように5日から1週間前に新しい箱を開けます。

さて、絶頂期を過ぎたリードは、そこからどんどん消耗していきます。
古くなったリードは、黒くなったり雑音がしたり音が細くなったり吹き心地が詰まったりしてきますから、そうなったらもうそのリードは寿命です。「頑張ってくれてありがとう!」とお礼を言って、潔く捨てましょう。
そして大切なのは、良いリードがダメになった時に、次に吹けるリードが育っていること。
つまり、良いリードがあるうちに次に育てるリードを選んでおくと、常に良いリードが手元にあるというわけです。

それから、使っているマウスピースによりますが、V12の3はB40には合いますが、5RVなどには薄いと思うので、青箱の3やV12の3半、また他のメーカーなど色々試して、自分の理想の音が出るものを探してみてください。

大浦綾子

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