トランペットの後輩に、音程がすべて低くなってしまう子がいます。私は、トランペットではないので、なんでそうなるのかよくわからないです。トランペットパートの人にも聞いてみると、今までに全部低い子に出会ったことがなく、わからないとのことだったので、質問させていただきます。でも、自分で音程が低いのがわからないのかもしれません。何か練習法などありますでしょうか?
その子は練習は熱心なので、なんとか直してあげたいです。よろしくお願いします。
低くなるというのは、ただ低めということでなく、ぶら下がった音になってしまうのでしょうか。
実際に聴かせていただけるとより的確にお答えできるのですが、とりあえず思いつくことを書いておきますね。
もし機会があれば、プロのトランペット奏者の講習会やレッスンなどを受講してみてください。直接指導を受けられれば、その子に合った練習メニューなどを教えてもらえると思います♪
今日ご紹介するのは、マウスピースを使った練習です。
他のトランペットの子達と一緒にマウスピースで遊びましょう。
やることは簡単。ピアノやハーモニーディレクターなどで何か音を出して、それを真似するだけです。
中音域のどこかをまず単音で、「せーの」で吹きます。一発でピッタリ合ったら成功。なんの音か分かる必要はありません。とにかく真似するのです。
探らず、躊躇せず、自信をもって真っ直ぐ息を吐くのがルール。
違う音が出ちゃっても気にしない。もう一度やればいいので、気楽にゲーム感覚で。
次第に3度音程や4度、5度音程、アルペッジョや音階など、音数を増やしながら難易度を上げていきます。
人に高い低いと言われても、自分で自覚しない限り直りません。耳の使い方を覚えて、合っている感覚を知ることができればその症状も改善されるかもしれません。
ラッパはピアノのように押せばその音が出るわけではないので、正しい音程は脳できちんと鳴っていないと調子外れになります。
正しい音に自力でたどり着く訓練は、マウスピースが一番!。
なぜなら、何の音でも出せるけれど、バルブの助けがない分難しくなり、脳からの信号が正しく体に伝わらないと思った音が出ないんですね。つまり、耳から入った音をマウスピースで真似するという行為は、脳と体を繋ぐ回路を太く強くしてくれて、構えてから音を出すまでのプロセスが正常になっていくという効果があります。
シンプルで誰もが知っているメロディーをマウスピースで吹くのもとても良い練習です。
曲当てクイズみたいにして、人に何の曲か分かってもらえれば成功♪なんていう練習も楽しいですね。
一日3分くらいでいいので(一日に長時間根詰めてやるのではなく、3分を毎日続けることが大切です)、マウスピースで遊びながら管楽器を演奏するのに必要な脳を育てていきましょう。
安藤真美子