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トランペット113|トランペット|東京佼成ウインドオーケストラ Tokyo Kosei Wind Orchestra
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Q & A by TKWO Players
奏法Q & A

trumpetトランペット

私は高校二年生でトランペットを吹いているのですが、2つ気になる点があります。一つは、音が広がったりはしていないんですが、音の輪郭がはっきりしません。あと一つは、高い音が無理して出しているようなきつい音がします。どこに気をつければ良いのでしょうか。また、どのような練習をすればいいですか?

音の輪郭というのは、出だしやタンギング時の輪郭ということでしょうか。違ったらごめんなさいね。

学校に教えに行くと、次の2つのタイプの奏法によく出くわします。

1.音が出てから膨らます
2.アタック(子音)だけが強くて音の中身(母音)が伴っていない

1.は、ムワーッという感じに聞こえて、音の立ち上がりがいつもはっきりしません。これは、アタック以前に、息が素直に出ずに常に後押ししているのでそう聞こえるのです。「音の形は息の形」出したいダイナミクス、音色、音程をイメージして、躊躇せずにそれに必要なエアが始めからまっすぐ流れていることが大切です。後押しは「押す」というだけあって、力んで膨らましているので、良い音にはなりません。一つ一つの音を押すのではなく、始めからずっと流れているのです。
アタックは、エアアタックだけでもほとんど完成している音によりクリアな輪郭を付ける為のものです。エアをせき止めている舌を「離す」という感じでしょうか。後押ししている音にいくらアタックをつけても、ムワーッは変わりません。
タンギングは、流れている音を区切るという感覚です。水道から出ている水を指で切るような感じです。蛇口をいじってしまうと、水の勢いがなくなってしまいます。同じように、エア(息)の蛇口を開けたり閉めたりしていると、うまくきれいな輪郭がつきません。蛇口はいじらず、流れているエアを舌で区切る、スタッカートはせき止めるといったイメージで演奏すると、四角い羊羹(ようかん)のような綺麗な音の形が出来ます。

2は、アクセントやfで強いアタックをするものの、音の中身はそれに伴っておらず、破裂音ばかりが聞こえてしまうというタイプ。母音のみできちんとダイナミクスを表現していることが大前提です。1と同じように、それをよりクリアにするためにアタックやタンギングはあります。

音色、音量、音程、すべては母音に含まれています。音の中身で表現しましょう。

高い音に行くときに、胸の辺りが硬くなると、音も硬くなります。みぞおちの下辺りでサポートするようなイメージで、胸はリラックスするよう心がけてみて下さい。

安藤真美子
 

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