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トランペット205|トランペット|東京佼成ウインドオーケストラ Tokyo Kosei Wind Orchestra
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Q & A by TKWO Players
奏法Q & A

trumpetトランペット

私は、中学二年生で、吹奏楽部に入っています。八月のコンクールまでに、どうしても出なくてはならない高い音があります。どうしても、すぐ高い音を吹けるようにならなくてはいけないのです!無理かもしれませんが、どうかお願いしますっ!!

高い音についてですが、単刀直入に申しますと、残念ながら短期間で

出るようになる<裏技>のようなものはありません。

ただ、これから書くことをよく読んで、最善を尽くして下さい。

○まずおちついて(^_^)

メールから、とてもせっぱ詰まった様子が伝わってきました(笑)

でも、まだ3ヶ月以上あります。正確に、何日、何週間あるのかをしっかり数えましょう。

そして、細かい目標を設定して下さい。

「×月×日までにこの音が出せるようになる。」

「×月×日までにこの部分が吹けるようになる。」などなど。

とにかく、楽器の上達には、エレベーターのような自動的に上に連れて行ってくれるものはありません。

自分の足で一段ずつ上っていかなければなりませんので、「目標までほど遠いな~」と思っても、

あきらめずに、のぼり始めて下さい。

○高い音に限らず、苦手なこと、できるようになりたいことがあったら、

常にそのことを考えて下さい。

「どうしたらできるようになるか」「何かいい方法はないか」

と、いつも考えていると、人の演奏や普段の練習からもヒントが見つかりますし、

アイデアも生まれます。

「誰か答えを教えてくれないかな~」と待っていたら、

8月はあっという間に来てしまいます。

毎日を無駄にしないで下さい。

○普段の練習に一工夫して下さい。

例えば、ロングトーンや、リップスラー、音階など、毎日の練習メニューの音域を、少しずつ広くしてみて下さい。

高い音は、「出ないかな~」「出たらいいな~」と思っているだけでは出ません!

実際に出してみないと、脳や身体が<高い音の出し方>を学習できませんから、

例えば音階やリップスラーも、いつもよりゴールを少しずつ高い音にしたりして、

めげずにチャレンジして下さい。

自転車に、初めから乗れる人なんていません。みんな何度も転んで、身体で覚えますよね。

ラッパも一緒ですよ。初めから高い音が出る人なんていません。みんな苦労して必死に練習しているんです。

「私はここまでしかできない」と、勝手に限界を決めてしまわないで下さい。

○SONG & WIND

SONG=歌、WIND=風、すなわち息 ですね。

ラッパを吹く時は、まず頭の中で強くイメージします。「こんな音を出したい」「こんな風に演奏したい」

そしてそのイメージを実際の音にするためにしっかり息を使って吹きます。

この、頭の中のイメージ(SONG)、SONGを音にするための息(WIND)、どちらが足りなくても、

思い通りの演奏はできません。SONG & WINDを常に心がけて下さい。

○出ない音に原因があるのではなく、その手前に原因があります。

[ハイ・べー]が出ないとします。出ないからといって、その音ばかりを練習してもだめなんです。

その下の段階で、必ず音色が(悪く)変わっている音があるはずなんですね。

<いい音の先に次の音がある>ので、まず自分の音をよく聴いて、すでに出せる音を、より良くして下さい。

音が良くないということは、良くない状態で吹いているということですから、まずそこを直したら、

次の音が見えてきます。

○本番を想定した練習を

目標の音が、なんとか出るようになったと仮定します。

それを本番でキメる為には、なるべく本番に近い状態を作って練習するといいですよ。

その曲を通す練習や、誰かに前に座ってもらって、人前で吹く訓練などなど・・。

録音するのもいいですね。

○行き詰まったら・・・

こんなに練習しているのに出ない!と、あせる時もあると思います。

でも、楽器の上達は、グラフにすると、意外となだらかではありません。

ずっと停滞していて、急にできるようになったりするんです。

しかし、それは、停滞中も努力をおしまず、あきらめなかった場合です。

安藤真美子

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