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トランペット392|トランペット|東京佼成ウインドオーケストラ Tokyo Kosei Wind Orchestra
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Q & A by TKWO Players
奏法Q & A

trumpetトランペット

中3で吹奏楽部でトランペット(B♭管です)吹いてる者です。
質問はウォーミングアップについてです。今コンクールが終わって、高校にむけてコンディションを安定させるためにウォーミングアップを決めようと思っています。
そこで以下のパターンを考えました。

1、呼吸の流れを確認→マッピでちょっとバズィング→ローB♭をいい音になるまでロングトーン→ローB♭からFまで半音階でロングトーン→スラーのフレーズで低音の響きを確認→ローB♭からチューニングのB♭まで半音階でロングトーン
2、マッピまで同じ→Fをいい音になるまでロングトーン→Fから始まるスラーのフレーズで出る音域の音を出し切る→ローB♭からチューニングのB♭までロングトーン

1、2のパターンの短所と長所について回答者の意見を教えてください。
あと真ん中のFの半音上のF♯が苦手で音がこもるような感じでピッチも低い傾向でふきにくく感じるのでわかる範囲で改善方法を教えてください。

ウォーミングアップは、人それぞれいろんなこだわりがあります。毎日きっちり同じことをやる人もいれば、その日のコンディションによって柔軟にメニューを変える人、ほとんどやらない人・・・

ウォーミングアップ後には、合奏やパート練習、個人の基礎練習や曲の練習など、その日の本題に入れる状況になっていることが大切です。

どんなタイプの人にも共通していることは、「何をやるか」というより、「何のためにやるか」。
それぞれの項目の目的を持つことで、ルーティンワークにならずに、コンディションを自分のベストな状態に持っていくことができます。

質問にある1.と2.のパターンも、それぞれ目的を考えたメニューだと思いますので、あとは実際にしばらくやってみて、自分に合うように時間や項目をアレンジしていきましょう。

お風呂と一緒です。最終的に体が温まってきれいになっていれば、入浴時間や洗う順序、使うシャンプーの種類や洗い方はその人の好みでいいのです。

例えば私は・・・

1. ある方法で深呼吸(1分くらい)
→朝の肺は新品の風船のように硬いので、深呼吸をして肺を広げ、演奏時に充分なエアを使える状態にする

2.マウスピースでピアノと一緒にブレスアタックでバズィング。出す音域は真ん中のFを中心にペダルトーンからハイEsくらいまで(2分くらい)
  →簡単に音が出るリード(アンブシュア)の確認と、正しい音程やメロディを「思った通りに」表現できるように、脳からの信号を体に伝える回路を起動させる

3.チコビッツの教材やベンディングを交えて、楽器で真ん中のFから上下にスラーで音域を伸ばす(5分くらい)
→ロングトーンの息、ため息のようなリラックスした息の流れで、自分の音をよく聴きながら、軸がぶれないように音域を広げる

4.その日の気分、状態でいろんな教材の中からお気に入りのタンギングやリップスラーなど、気楽な気持ちで楽器と戯れるように(5分~10分くらい)
→タンギングや跳躍の際にリラックスしたエアの流れをうまく使って、すべての音を良い音でできるようになる

2015年3月現在、大体このような感じです。
これは不変ではありませんし、今も毎日絶対これというわけでもありません。

ちなみに、いわゆる一つの音を長く伸ばすロングトーンは、ウォーミングアップではやりません。結構口に負担がかかるので、最初の方にやると時間もかかるし私はすぐ疲れてしまうんです(笑)ロングトーンの真っ直ぐな息で、チコビッツのスラーの練習をします。2分音符で動きますが、音は変わってもすべてのパターンを真っ直ぐな息でゆっくりcresc. dim. しますので、私にとってはこれがロングトーンです。

それから、今のところ私にとってのニュートラルな状態は真ん中のソ(実音のF)ですので、そこを中心にリラックスした状態を維持するように音域を広げていきます。
いただいたアイデアでは、ソと、下のドの2種類ありますね。あなたの一番リラックスした状態を基準にするといいですよ。
ただ、下のドが基準だと、下が狭く上が広いので、上がキツく感じる可能性はなきにしもあらず・・・。
あくまで個人的な意見ですが。

どちらのウォーミングアップも「あなたにとっての」長所を探し、足りない物を補うようにしてオリジナルのメニューを作って下さい。
人の方法を参考にするのもいいですね。なにしろ実際にしばらくやってみるのが一番です。
「目的」を持って♪

実音F#は、B♭管で吹くと倍音の性質上低くなりますし、こもりがちです
。ツボの狭い音は他にもありますよね。そういう音は基本練習の時にロングトーンやリップスラー、タンギングなどの練習を通して響きを均一にしていきましょう。
また、低くなるのは倍音のクセもありますが、最終的なピッチは頭で作ります。それをソルフェージュといいますが、楽器を構えればあなた自身も楽器なのです。ピストンやトリガーだけでなく、頭でソルフェージュすることで良い音色、良い音程にしていきましょう。

安藤真美子

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